私が仮面ライダーだ笑

サブブログです。アメブロの方同様に気ままに書いていきます。

第0話 その女性はどこから来たのか

私は瀬戸内 凛(せとうちりん)は仮面ライダーが好きな社会人だ。
 ある日、ライダーショーを見に行った帰り、何故か仮面ライダードライブの世界に来てしまう。
「え? ここは・・・・・・」
 突然光景が変わったものだから、動揺はしたけどそこが見たことのある風景だったから
仮面ライダーの世界ってことはわかった。
 それに、この場所 花村金蔵の屋敷にある庭に似ている。
ってか、多分そこだろう。
(雨降ってるし)
 私はなぜだか知らないけど、傘を持っていたのでとりあえず一安心。
 私が現実世界に居たときは夜でしかも満月だったから、この事態は明らかにおかしいことがわかる。
確認の意味も込めて、周囲を見渡していたら
「とまりん!?」
 そこへ出てきたのは、仮面ライダードライブの主人公とまりんこと泊 進ノ介。
 私は思わず柱の影に隠れてしまったけど、これ、バレバレじゃね?
隠れるような柱じゃないからな
「やっぱり今回のどんよりは勘違いか偽装っぽいな・・・・・・って君は?」
(あ、早速バレた。)
「あ、えっと・・・・・・・」
(そりゃ、怪しむよな。とまりんは怖い刑事じゃないけど、一応ここ事件現場だし)
「私は瀬戸内凛。怪しい者じゃないです。ただの民間人です。」
(ってこれ、怪しい人の常套句じゃないか。早速会うと思ってなかったからテンパるなぁ。)
そんな私の気持ちには気付かず、とまりんがめっちゃ睨んでる。
まぁ、怪しいのはわかるけどさ
その時、幸か不幸かシャッター音がした。
その方向を見ると、塀の上に剛くんがいた。
「あ、いい画が撮れたね。」
そう言って、こちらへ向かってくる剛くん。
「は?」
「あ、ご・・・・・・・(もごもご)」
剛くん。と言おうとした私の口は、彼の手で塞がれそれ以上の続きを言うことはできなくなっていた。
「!?」
「俺のことを知っているみたいだけど、まだ内緒にしててね。(小声)」
耳元でそう囁かれ、この状態では息もできないし、私は頷くしかなかった。
「なんだ。お前ら知り合いなのか?」
 私が頷くと剛くんは開放してくれたが問題はまだある。
ますます疑うとまりんだ。

「それは、そうとコレ、中々いい画だよね。善良な市民を睨む警察官の姿。かな?」
「おい、ソレ」・(アレ? 私の知ってる写真と違う。)
「その写真消せよ!」
とまりんは奪還しようと必死。
剛くんは、というと華麗に避けつつ、
「やだね~♪」
と逃げ回る状態。
「消せよ! 消せって」
「やだよ、ヤダって」
最終的に、剛くんがとまりんを突き放す形になったけど
雨の中何やってるのかこの2人は・・・・・・。
いや、むしろこれホントにやってたんだなっていう。

「おい! お前、スクープ記者か」
とまりんがそう思っても不思議じゃないけどね。
「はははっ、よしじゃあ・・・・・・」
そして、話は通常のシナリオ通りのレースの話に
「レースをしよう。どっちが先に犯人にゴールインするか」
「???」
 で? なんで私が剛くんに見られてるんですかね?
まさか、参加しろとかそういう感じか?
いやいやいや、剛くんは嫌いじゃないけどさ、それは無理な相談ですよ。
「特状課巡査 泊 進ノ介VS謎のカメラマンの対決だ。・・・・・・そうだ! 君には証人になってもらおう。」
ナイスアイディアとでもいうかのような剛くんに私は思わず
「は?」
と聞き返してしまった。
「だって、ここに居るの君だけでしょ。」
「いや、セルフジャッジでいいじゃ・・・・・・・」
 何故か、強制的に付き合わされることになりました。
とまりんはさっきまで疑ってたくせに、民間人を巻き込むなとご立腹
「え、おい。」
「俺が勝ったら、その子もらうから」
その子で私を指差すとは一体どう言うつもりなのか
「は? ちょっと、それどういう・・・・・・・・」
「ま、それじゃ」
ってか巻き込むのいきなりすぎ!! しかも私は景品か!!

「・・・・・あ、待って。」
「?」
 まぁ、傘持ってると邪魔かもしれないけど、これ以上濡れるよりマシでしょう。
私は剛くんに声をかけた
「この傘持って来なよ。また濡れちゃうよ。」
剛くんは驚いたような顔したけど、拒否はしなかった。
渡してから、「あ。」ってなったけど、とまりんが傘持ってるし、雨も止みそうだし。
ってやんだら傘ただの邪魔じゃん。
 

 私としたことが失態だわ。ま、いつものことだけど。
そして、そのままアクロバットをしながら、剛くんは塀を越えて行った。
「なんつう身体能力だ。」
(霧子さんしかり、身体能力高いな。さすが詩島家)
とまりんは感心してたのか、驚いただけなのか。
私は呆れたようにその様子を見送った。